高齢者にやさしいマイホーム

現在の住居は、両親が40歳代の頃に建てた家です。それから数十年が過ぎ、高齢となった両親にとって住みづらい家になってしまいました。床には多くのヘリがあり、バリヤーフリーからは程遠い仕様。移動のたびにまたがなくてはならず、杖をつく手が不安定です。床やドアの作りだけでなく、家の中の温度差も大きな問題です。部屋の中を暖房しても、廊下やトイレとの室温差は広がるばかり。玄関のたたき部がコンクリートのままなので、トイレに通じる廊下の温度を上げることは不可能でしょう。温度差は循環器系の疾患の原因と言われています。床のバリヤーフリーに注目する方は大勢いらっしゃいますが、温度差を語ることはあまりありません。冬の夜中にトイレに行く不便さは、高齢者にとって大問題。設計段階で、寝室内にトイレを作ることが理想的かと思います。限定された予算、広さなどの条件の下で設計するのですから、理想どおりにはいかないのが現実。とは言え、両親の辛そうな日常を見ていると、これからの住宅建築の課題が見えてきます。